絵本「ふたりは ともだち」ともだちとは

ふたりはともだち
アーノルド・ローベル 作
三木 卓 訳
文化出版局 950円+税

1970年出版の超ロングセラーのこの絵本。
コールデコット賞という、世界三大絵本賞の一つを受賞している。

なんか見たことある、と思ったら、教科書にこの本の「おてがみ」というお話が載っているそうだ。

このシリーズにはとてもお世話になっている。
私も息子も大好きで、結局全部集めてしまった。

  • ふたりはともだち
  • ふらりはいっしょ
  • ふたりはいつも
  • ふたりはきょうも

の順番で4冊が出版されている。

そしてCDブックふたりはともだち CD付き英語絵本 [ アーノルド・ローベル ]を発見し、車内で朗読を聴いている。
英語と日本語を交互に読んでくれる。
英語はなくても良かったのだが、特に気にもならない。

息子は、気に入って聴いている。
むしろ気に入りすぎている。
私はといえば、少し飽きた。
それだけ聞いているのに、ちっとも英語は頭に残らない不思議 笑

その中で、ずっと気になっていたお話がひとつある。

“すいえい“というお話。

がまくんは自分の水着姿はおかしいから、他人に見られたくないという。
かえるくんは、がまくんの水着姿が誰にも見えないよう、協力してくれる。

しかし…

結局は最後、かえるくんもみんなと一緒になって、がまくんの水着姿を笑うのだった。

なんでなん、かえるくん (泣

初めてこの話を聞いた時、私は がまくんを思い、悲しくなった。
がまくんは、自分の水着姿はおかしいと、あんなにも気にしていたのに。

とはいえ、かえるくんは水着を着ないと言っていた。
それなのにおかしな格好と自覚しながら、わざわざ水着を着るがまくんもどうかと思うのだが…。

周りの誰も、水着なんて着ていないし。
(いるのはカメとトカゲ、とんぼ)

笑われないように協力してくれたのに、結局みんなと一緒になって笑う。

友情のお話としてどうなのだろう?

結末が謎すぎてググって調べてみたりもした。
この結末は一体どういうことなのか、この話を読んだ他の人はどう感じているのか、、。

ネット上に答えはなかった。

しかし、何度も聞いているうちに、ちょっとわかった(気がする)。

ふたりは真にともだちなのだった。

かえるくんは、がまくんが笑われないように、たくさん協力してくれた。

でも水から上がった がまくんが、面白い格好をしていればやっぱり笑ってしまうのだ。

友達を笑う。
しかも気にしていることを。
それは確かにひどい。

もしかしてその後もちょっと喧嘩していたかもしれない。

しかし、ずっと一緒にいれば、絶対に危うい出来事もある。

いいことばかりではないけれど、それでも二人は、いつもお互いを思いやっている。

そして、いつも一緒にいる。

私の初めの感想は、私の人への接し方の、今までの経験からくるものだ。

友達を笑ったりするなんてイヤな奴。
相手との関係が壊れてしまうかもしれない。
嫌われたくない。

大人になって、人とうまくやっていく事ばかり気をつけていたと気づく。

さて、ついに恐れていた皆んなに笑われるという事態。
かえるくんは

「だって みずぎすがたのきみは ほんとに おかしなかっこうなんだもの」

ふたりはともだち より

などと言って笑っている。
やっぱり、けっこうひどい 笑

この部分、英語訳での朗読は、本当におかしいという感じで笑いながら読んでいる。
しかし日本語訳には笑いはなく、冷静に事実を突きつけているような印象。
聞き取りやすさを考えて、笑わずに読むようにしたのかもしれない。

最後に、

「そうにきまってるじゃないか」

それから がまくんは じぶんのきものをもって いえにかえってしまいました。

ふたりはともだち より

そう言って水からあがり、帰るがまくんの姿に、悲しいとか怒っている様子はない。
むしろ、どこか堂々としているようにも見える。
その姿になぜか安心した。

それを笑顔で見送る、かえるくん。
この笑顔は、決してがまくんの水着姿がおかしくての笑顔ではない、はず。

きっと明日も、ふたりは一緒にいるのだろう。

↓通常版です。CDはついていません。

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